只見線(会津坂下-会津川口)撮影ガイド

※平成23年7月29~30日にわたって新潟県・福島県を襲った集中豪雨により、只見線会津川口-只見間は長期間運休となっておりました。 折しもライフスタイルの変化により問題化したローカル線の存廃問題に加え、コロナ禍の鉄道会社の経営問題が重なり、ローカル線の行方は 非常に厳しいものがありますが、令和4年10月1日、地元の皆様、福島県庁・沿線自治体様の不断の努力により全線開通を迎えました。
また、折を見て訪問したいと考えております。

会津高田-根岸

蓋沼森林公園
蓋沼森林公園 会津高田駅西にある八木沢集落の山沿いに南北に走る道(県道365号)を目指すと 「蓋沼森林公園」の案内板があるので案内に従い舗装された山道を登っていきます。 細い道をどんどん登っていくと視界が開けたところがあり、そこから撮影できます。 またさらに登った蓋沼森林公園のゲート付近でも撮影可能です。 いずれも撮影地近くまでクルマで行くことは可能ですが、蓋沼森林公園は開園時間以外はゲートが閉まります。 作例はゲート付近、レンズは280mm。

会津柳津-郷戸

月光寺の桜
柳津は会津の象徴「赤べこ」の発祥の地で且つ、名刹・福満虚空蔵尊圓蔵寺の寺内町で多くの観光客が訪れます。
圓蔵寺の南、柳津の町の一番東奥、只見線沿いに位置する月光寺境内には桜が植えてあり、只見線との写真が撮影可能です。
作例は13時過ぎの上り列車(428D)。 レンズは70-200mmズームの75mm。
道の駅「会津柳津」の南にある柳津町役場前の交差点で国道252号から県道に入り、 500mほど先の五差路で右斜めに分かれる道に下るように入り、しばらく道なりに行き、 橋を渡ったところで右折すると月光寺に着きます。 寺の北側にある山道を少し登り、只見線の鉄橋の下をくぐらず左手の踏み跡を登っていくと只見線の線路端に出ます。 線路を注意して横断した左手の築堤が撮影場所になります。 ※近年月光寺と撮影者との間で撮影マナーにおいてトラブルが起きているようですので、 撮影で訪れるみなさまにおいては月光寺境内でのマナー配慮にをに留意頂ければと思います。


月光寺の縦写真 こちらは上記よりも高所から縦構図で撮影。列車は現地9:30ごろ通過の上り426D。

滝谷駅

滝谷駅の桜も春には大変きれいに咲きほこります。 写真左は駅北側の陸橋より、右は駅南側より。

滝谷-会津桧原

滝谷川橋梁
柳津から会津川口方面に国道252号線を進み、「道の駅会津柳津」から4キロほど先の交差点で右折し 県道32号を進むと滝谷駅に着きます。道をさらに少し進んだスノーシェッド手前右手に 只見線の滝谷川橋梁が見え、ここでも撮影できますが、 駅の手前で左に曲がる舗装された山道があるのでそこを登っていきます。
しばらく進むと右側に空き地のある場所にたどり着きます。クルマはその付近に数台止められます。 空き地の奥の林の中に橋梁を臨めるお立ち台が10~20m離れて2箇所あります。


こちらは積雪時の撮影。スノーシェッド手前付近。除雪によってできた雪の壁がそびえているので、 壁をスコップで少し崩して足場を確保して撮影しました。 9:00ごろ撮影。レンズは24-70mmズームのおよそ26mm。

会津桧原-会津西方


只見川第一橋梁お立ち台 鉄塔俯瞰
第一橋梁 東日本地区を代表する素晴らしい絶景の撮影地です。
磐越道会津坂下ICから国道252号線を只見方面へ15キロほど進んだところにある道の駅「尾瀬街道みしま宿」の会津坂下側から 「只見川ビューポイント遊歩道」の案内に従い山道を送電線鉄塔を目指し登ります。 トンネル脇の登り口がA地点、撮影場所はB地点(少し登った場所)C地点(B地点に寄らず登って行き、尾根線に合流した地点)D地点(鉄塔付近)の3か所が整備されています。 トンネル脇からD地点まで凡そ5分前後。
「只見川ビューポイント遊歩道」は2011年末~2012年にかけて整備され、2014年には川井橋の隣に駒啼瀬歩道橋が開通してより撮影地へ訪問し易くなりました。 午前中が順光。作例は2010年5月撮影の424D。レンズは70-200mmズームの102mm。

霧の第一橋梁 新緑の5月、川霧が発生する夏、紅葉時期、雪景色と年間楽しめ、撮影拠点としても道の駅が利用できるので たいへん便利で何度も訪問しても飽きない撮影地です。 ほとんどの方がクルマで来られますが、列車利用の場合、会津宮下駅から道の駅までおおよそ3キロ程度です。
こちらの作例は6時台の422D。レンズは70-200mmズームの155mm。

ところで夏の只見川の川霧は高湿度の空気が冷たい只見川の水に冷却され発生すると思われます。 一定量の水蒸気が含まれた空気の湿度は気温が下がると上昇するため、 湿度の高い日の翌日早朝で天候がどん曇りまたは雨上がりの場合、 または気温が高く湿度が高い日に降雨等で急に気温が下がる場合に川霧が出現しやすいのではと管理人は考えています。 但し、地形・ダムの位置等による只見川の水温の差・空気の滞留しやすい場所等の影響で川霧の出やすい場所とそうではない場所が存在します。 第一橋梁は比較的川霧が出現しやすい場所です。

冬の第一橋梁俯瞰
撮影地付近はたいへんな積雪量になり、遊歩道も「冬季閉鎖」の看板が出されていますが、 近年は以前よりも積雪時の訪問者が増加しているようです。それも積雪期には外国人の方の訪問をしばし見かけます。 この撮影地も国際的になってきているようです。
この地区の降雪は粉雪系が多く風が強いことが多いため、針葉樹への着雪がいまいちでなかなかきれいな雪景色を狙うのは難易度が高い様です。 作例は雪が止んだ朝の撮影。レンズは50mm。


第一橋梁反対側(北側右岸)
国道252号から会津桧原駅を目指し集落に入ります。 会津桧原駅に入らず集落の道を西に向かうと緩い左カーブの地点で細い道との二股になるので細い道を直進します。 すぐT字路に差し掛かるので右折します。この道は次の左カーブを過ぎると下り坂の山道になります。 踏切を渡りさらに山道を下ると道は山を抜け砂利道になり広場に到着します。 広場付近にクルマを停め左手の川岸に降りると第一橋梁を臨む場所に出ます。 夏季の午後順光ですが遅い時間は橋梁宮下側(写真の右側)に山影が射します。
作例は午前中の426D。レンズは112mm相当(APS-Cデジカメの70mm)。


霧の第一橋梁反対側 第一橋梁反対側のでの只見川の川霧。前述の鉄塔俯瞰で霧のボリューム(量・濃さ)が足りないと感じる場合、 こちらで撮影する方が満足できると思います。
逆に鉄塔俯瞰から眺めて霧が充分出ている場合、この地点はホワイトアウトの状態になります。 作例は7時台の423D。レンズは70-200mmズームの120mm。


積雪時は踏切から先は除雪されていないため徒歩となります。スノーシューorかんじきが必要です。 水鏡を期待しましたが雪の季節は総じて風が強く、なかなか狙い通りにはいきません。 作例は24-70mmズームの70mm。15:00ごろ撮影。

第一橋梁反対側俯瞰
磐越道会津坂下ICから国道252号線を柳津に向け進みます。道の駅会津柳津の4キロちょっと先にある 麻生大橋を右折し渡り、次に左折して細い道を三島方面に進みます。
2.5キロほど進むと国道400号との三叉路に到達しますが、その2~300m手前に 送電線鉄塔のメンテナンス用の山道が右手の林の中に向かって伸びているのが見えますので、 クルマを停め、徒歩で登っていきます。 登り口から数分歩いたところで分岐があります。ここを直進すると鉄塔がありますが、目指す鉄塔はここを1つ目とすると 4つ目の鉄塔となりますので左に曲がり登っていきます。 徐々に坂は滑りやすいほど急になります。 15分~20分登ると鉄塔への分岐がありますので右折して登っていくと目指す鉄塔にたどりつきますが、 そこから右手の藪をかき分けた奥の斜面付近が第一橋梁を臨む撮影地点となります。 登り口からの所要時間20~30分。実際の歩いている時間は15分程度と思いますが、 傾斜がハードなので休みながら登るイメージとなります。 レンズは構図整理のため200mm以上の望遠が望ましいと思います。作例はAPS-Cで換算320mm。
午後鉄橋のサイドに日が当たりますが陽の低い時期は一部影が射します。 作例は曇りの日の撮影です。 また、一つ下の鉄塔でも撮影可能です。
※2022年春現在、木々の生長で撮影が困難になりつつあります。

SL会津只見10周年号 こちらは2011年5月の「SL会津只見10周年号」。上記と同じく曇りの日の作例。 レンズは70-200mmズーム+1.4xエクステンダーで280mm相当。

会津宮下-早戸

只見川第三橋梁
会津宮下駅と早戸駅の中間よりやや早戸寄り、地図上で「天狗岩」と記されている付近の国道252号のスノーシェッド(高清水スノーシェッド)中の歩道から撮影できます。
レンズは標準から中望遠。作例は85mm。
高清水スノーシェッド内2か所とスノーシェッド出口早戸寄りにクルマの駐車場所はありますが、 いずれの場所もかなり狭いです。またスノーシェッド内は暗くカーブが連続しているため駐車時と駐車スペースを出る際通行車両に注意が必要です。


なお、国道反対側の旧道(県道237号線)からも2か所ほどで撮影できます。
道の駅「尾瀬海道みしま宿」から国道252号線を会津川口方面に3キロほど進んだ 高清水大橋の手前の交差点で左折し、三島中学校・宮下発電所方面に進みます。 旧道は細いですが舗装されております。 交差点から2.5~3km進んだ付近がポイントとなります。駐車は道路の膨らんだ部分に縦列駐車する形となります。
作例は宮下寄りのポイントで滝原トンネルを出た上り列車が撮影できます。 レンズは70-200mmズームの70mm。


こちらは上記ポイントより早戸側、境の沢(界の沢)を渡る橋を過ぎた地点でサイドからの俯瞰になります。



冬の第三橋梁
只見線の積雪時の撮影は沿線が豪雪地帯であり撮影ポイントに辿りつくことが容易でなく、 列車の頻繁な運休もあり難易度が相当高いですが、ここは前述の通りスノーシェッドの中のため、比較的お手軽に撮影できます。 駐車スペースもほとんど雪に占領されているもののなんとか停められます。
レンズは70-200mmズームの70mm。


こちらは2017年12月撮影、レンズは50mm。木々が伸びてきており、スノーシェッド内の撮影地も構図が限られてきているように感じます。

第三橋梁滝原俯瞰
国道252号を早戸方面に向け上記スノーシェッドを抜けると国道は直線になります。 少し進むと左手から下りの坂道が分岐するので左折します。 この道は右手の造成地を回り込むように続き、途中で砂利道になります。 この付近にクルマを停めそのまま道なりに5分ほど進むと只見線の滝原トンネルの上にある 送電線の鉄塔付近から第3橋梁を臨む撮影地に到達します。 オフロード系のクルマなら撮影地付近まで乗り入れ可能ですが、造成地付近から歩くのがよいと思います。 作例のレンズは70-200mmズームの102mm。

名入スノーシェッド上
名入スノーシェッド鉄塔近く 前述の高清水スノーシェッドの宮下寄り出口とその宮下側にある名入スノーシェッド間から、背後の山の高圧線鉄塔に伸びる山道があります。 暫く登っていくとスノーシェッドより高い位置に到達し、只見線が臨める場所があります。

早戸俯瞰
早戸シェルター俯瞰 国道252号線を滝原俯瞰に行く上記直線をそのまま早戸方面に進み、 滝原集落を抜け、右カーブの後スノーシェッドに入りますが、 スノーシェッド内に入ってすぐのパーキングスペースのやや早戸方面に進んだところから。 「P」のマークのあるパーキングスペースより手前(宮下側)のパーキングスペースです。 ここから只見川に沿って進む列車が臨めます。昼前後順光。
有名撮影地ですが送電線・橋(早三橋)等があり構図整理が難しい場所です。 作例は140mm。列車は13時ごろの428D。

早戸-会津水沼

下大牧俯瞰
国道252号線の水沼橋を渡った先に左手前に山へ向かう道があるので左折し坂を登っていきます。 坂道を300~400m進むとわかりにくいですが左へ曲がる道が分岐するので左折し、 さらに山道を道なりに登ってゆきます。 しばらく登ると道は平坦の直線になり、さらに進むと道は林の中に入り、直線先の緩やかな右カーブがある地点で砂利道が左に分かれます。 この辺りまではクルマで来ることが可能です。駐車は路駐になります。
分岐から少し砂利道を進むとわかりにくいですが左の林に入っていけるけもの道が伸びています。けもの道を只見川の崖側方面にに林の中を進みます。 崖上に視界が開けたところがあり、そこから撮影できます。
※当記事で長期間駅間を「会津水沼-会津中川」と表示しておりましたが、正しくは「早戸-会津水沼」間です。お詫びして訂正差し上げます。
めがね橋俯瞰
  早戸駅の北側に位置するめがね橋(細越橋梁)はその独特の構造と国道252号線からも容易に眺めることができるため有名な撮影地ですが、只見川の対岸からも俯瞰できます。
前述の下大牧俯瞰に至る砂利道の分岐の200~300mほど手前付近で左手の林に入り崖側に進むと、視界の開けた場所から早戸駅北側のめがね橋を臨むことができます。 この撮影地の少し東側からは下大牧地区の俯瞰も可能です。 撮影地とめがね橋はかなり離れているのでレンズは望遠、できれば300mm程度がお薦めです。作例は200mm。
  なお、めがね橋付近の国道252号線の新潟方面行き車線は「奥会津シンフォニーロード」と名づけられた、 クルマが路面を通ると音が奏でられる仕掛けがあります。曲はジョン・デンバーの「Take me home, country roads」です。 ※場所は離れますが、早戸本村の集落の先にある山城公園からは眼鏡橋と早戸駅を俯瞰する場所があります。しかし残念ながら2023年の春先より三島町により立入禁止となっております。


  こちらは2023年8月撮影、レンズは300mm。

会津水沼-会津中川

只見川第四橋梁 水沼橋
只見川第四橋梁 国道252号線の水沼橋の歩道から只見川第四橋梁を渡る列車を撮影できます。水沼橋を会津中川方面へ渡った先の右手に駐車スペースがあり便利な撮影地です。

第四橋梁墓場俯瞰
上記の水沼俯瞰と同様国道252号を水沼橋を渡った先で左手前に曲がる坂道を登り、 水沼俯瞰に行く際左折する交差点で右折します。道を進むと途中に1軒家があり、 そこで道路の舗装は途切れ、林道のようになりますがそのまま進みます。 2~3分歩くと道路が右に曲がり、先にお墓があるところに出ます。 この付近は国道のスノーシェッドがある地点の崖上になっており、 数箇所第四橋梁を木々の間から臨める場所があります。作例は一番手前のポイント。 お墓のそば且つ崖上なので周囲・自己に対し配慮が必要な場所です。 クルマは1軒家のところまで入れます。家主のおじさんも親切な方ですが、 多くの方が駐車すると迷惑になるため、混雑時は乗り入れない方がいいでしょう。 作例のレンズは70-200mmズームの100mm。

第四橋梁俯瞰
水沼俯瞰・墓場俯瞰と同様上記の水沼橋先で左折した後、道なりに登って行きます。 神社を通り過ぎ、ヘアピンカーブを3つ経由した先の左カーブの先から右に林道 (途中からけもの道)が分岐します。 分岐した奥の地点にクルマを停めこの道を徒歩で進みます。途中で道がわかりにくくなりますが、 まっすぐ林の中を歩くと高台の崖の縁に到達できます。左折し崖縁を100mほど進んだ地点から第4橋梁を 臨むことができます。クルマを停めたところから徒歩5分程度。 ここも崖縁なので安全にご注意を。

会津中川-会津川口

大志俯瞰(尻吹峠俯瞰)
会津中川駅と会津川口の中間地点にある大志(おおし)集落、 その先の会津中川駅にわたる一帯をを只見川右岸の河岸段丘上に位置する尻吹峠付近から俯瞰する撮影地です。
会津川口駅から国道400号を「フェアリーランドかねやまスキー場」を目指し進みます。 2キロほど進んだ交差点で左折しヘアピンカーブの続く山道(県道237号 小栗山宮下線)を登っていきますとスキー場に到着します。 そのまま道なりに進むと国道分岐から3.7km位の地点に左手前への細い道の分岐がありますので左折して進みます。


県道から曲がった地点のすぐ先にY字分岐がありますが直進します。 さらに数百m進むと砂利道になりますが、傾斜・轍のえぐれもひどくなくクルマも通れる幅があります。


県道から1kmの地点で峠を通過し、峠から600mほど進んだところから下り坂になり、写真のようなヘアピンカーブが見えてきます。 ヘアピン付近にある2つある送電線の鉄塔付近が撮影地になります。作例は下側の鉄塔付近から撮影。
作例のレンズは200mm。 ヘアピン付近までクルマで来ることが可能で、駐車スペースも数台分ならありますが、 なにぶん2kmの砂利道の運転になることもあり、低い車高のクルマは県道分岐付近に停めてから歩いた方がよいでしょう。
大志俯瞰(上井草俯瞰)
上井草俯瞰 会津川口駅の500mほど柳津側に上井草橋があるので渡り、左カーブの次のY字分岐を右に進み道なりに登っていきます。 しばらくすると上井草の集落に到着し、さらに進むと集落外れのところで道は未舗装の林道になります。 林道は比較的平坦で轍も気にはなりません。 林道を1キロ程度進んだ場所の右手から只見川対岸の大志集落を臨むことができます。午後順光。 構図整理では手前に生える杉の木と線路奥の墓地の処理がカギとなると思います。 駐車スペースは撮影地点手前にあります。 作例は午後3時半ごろの430D。レンズは168mm相当。(APS-Cデジカメ+24-105mmズームの105mm)

只見線(会津川口-只見)

只見線(会津川口-只見)の撮影ガイドはこちらを参照下さい。

只見線撮影旅行の手引と旅のお食事

只見線の撮影旅行の参考として、交通(拠点間距離)、 グルメ、休憩拠点、観光スポット等をまとめたページを作成しました。 よろしければ右記写真をクリックしてご覧ください!
(写真は喜多方市 坂内食堂の肉そばです。)












inserted by FC2 system inserted by FC2 system