東日本俯瞰風景 撮影地ガイドその3

ここでは長野県下、新潟県下の俯瞰風景をご案内します。

飯田線 中井侍駅俯瞰

 飯田線の中井侍駅は、天竜川が形成した急峻な谷にへばりつくように所在する、 長野県最南端の駅で「秘境駅」としても有名です。 駅の上の斜面には小さな集落と美しい茶畑が広がり、ここで生産されるお茶は「中井侍銘茶」として有名だそうです。

 駅から集落やその上を通る林道まで登っていく道の途中から、中井侍駅南の線路を臨むことができる場所があります。
平成24年夏の青春18きっぷのポスターにも採用されている撮影場所です。

クルマの場合、中央道飯田山本ICから三遠南信道天竜峡IC、国道151号線、県道244号線、 県道1号線を経て伊那小沢駅を目指します。 すると中井侍の集落への案内標識が出現するのでそれに従い林道天竜川線を進みます。 駅に向かう道の案内もありますが、撮影場所に行くには集落の方を目指します。
伊那小沢駅近くの分岐から林道を2.5kmほど進むと中井侍の集落に入り、駅へ降りる急なつづら折りを少し進んだ視界の開けた場所が撮影地です。

所要時間は飯田山本ICから凡そ1時間強。 撮影場所付近の駐車スペースはあまりないため、農作業の方や通行車両に配慮して道端に停めるか、つづら折りを降りて駅近くに停めるかになります。 因みに駅から林道までつづら折りを徒歩で登ると所要時間は10分ほどかかります。

 撮影場所ですが、北から南を見下ろす構図になるので、陽の高い季節以外は先頭に陽が射しません。
作例は5月上旬、13時半前の519M。レンズは35mm。午後遅い時間は写真右の山に陽があたらなくなります。 青春18きっぷのポスターの列車は16時過ぎの527Gと思われます。

飯田線 千代駅俯瞰

 天竜川は諏訪湖を源流とし、赤石山脈と木曽山脈にはさまれた急峻な地形である 伊那谷を貫流する河川ですが、天竜川の両岸には典型的な河岸段丘が広がり、 段丘の高台からは伊那平ともいわれるいかにも長野県らしい なだらかな斜面に点在する畑・果樹園・集落の雄大な景色を眺望することができます。
ここでは段丘上に作られた林檎園から天竜川対岸の千代駅・その周辺を臨む場所を紹介します。

 中央自動車道飯田山本ICを経由し三遠南信自動車道天竜峡ICを降り、国道151号線を1キロほど南へ進むと左手にコンビニ(ファミリーマート) が位置する変則交差点があります。
「木下農園」の看板が示す左奥の登り坂の道を進みます。
300mほど進むとY字があるので左に進みます。道なりに進むとあたりは林檎園になり、大きな右カーブの先の左手に展望が広がるところが撮影地となります。2023年現在撮影可能かは確認しておりません。
 なお、撮影地点左の奥の空き地を進んだ先の左手の山の斜面からは天竜川を渡る列車を臨むことができましたが、現在は上空を三遠南信自動車道の天竜峡大橋が跨ぐ構図になっております。飯田線の撮影はこの場所より天竜峡大橋の車道の直下に設けられた遊歩道「そらさんぽ天竜峡」より撮影するのがよさそうです。

午後順光、上記作例はゴールデンウィークの午後2時ごろ撮影。レンズは70-200mmズームの88mm。

北陸新幹線 佐久の大カーブ

 北陸新幹線の有名撮影地です。佐久平駅の西3.5kmほどの千曲川の右岸の河岸段丘の斜面から新幹線の線路(第一千曲川橋梁)を 気持ち見下ろす形の場所となります。
佐久平駅から県道44号線を上田方面(西)へ3kmほど進むと「塚原西」交差点があります。 そこから左側を意識してさらに上田方面へ少し進んだ十字路で左折し細い農道に入ります。新幹線を跨線橋で越え、その先の丁字路を右へ進みます。 この付近は一面田んぼですが農道を進むと先に林が見え、舗装が終わります。ここから右奥に少し進み、田んぼの畦道を線路フェンス側(右手)に向かい、 フェンスが見えたら左折して林の方向に向かうと建築用の鉄パイプを使用した柵がある林の奥の斜面に辿りつきます。 この付近が撮影場所です。
 構図は、線路右手前の架線柱と線路左の建物、下の道路にある電柱を避ける構図をとると自然にweb・雑誌等で見慣れた構図が出来上がります。 レンズは100-135mm(35mmフルサイズ換算)をカバーするズームがお薦めです。作例は70-200mmズームの123mm。
 田んぼの農家の方は大変親切な方ばかりですが、2014年以降撮影者、特に県外ナンバーの車の来訪が増えたことを不思議がっているご様子のため、挨拶等配慮が必要です。 クルマは舗装終点まで入れますが、農作業車が停まっているケースが多いです。

大糸線 平岩サファリ俯瞰

 平岩駅北の郵便局で右折し、姫川湯橋を渡り姫川温泉街右手の山を道なりに登っていきます。 勾配が緩くなったところ付近から右手に未舗装の林道が分岐しています。 このあたりに注意してクルマを停め林道を歩いていきます。 数分歩くと広い場所に出ます。右手に小高い丘がありますが、左から回り込むように けもの道を進むと丘の北側に出ることができ、眼下にスノーシェルターと一体化した、 大糸線の鎌倉山トンネル入口が見えます。
 林道入り口から5分強、レンズは300mm以上が望ましいでしょう。作例は280mm

大糸線 平岩俯瞰

 平岩サファリ俯瞰のやや平岩寄りの地点を姫川対岸から俯瞰します。

 国道148号線を平岩の交差点から北に2キロ程度進んだ地点から左斜めに登る山道が分かれるので そこを登っていくと広場があります。
 広場にクルマを停め、広場左手からさらに草ぼうぼうの林道が山に向けて伸びるので歩いて登っていくと、 右手に大糸線が姫川支流の川を渡る橋梁(横川橋梁)が見えてきます。 林道右手の斜面にはいくつか撮影箇所があります。
 撮影地付近は土砂崩れ時の緩衝地帯のようなので万が一の注意が必要と思われます。

大糸線 南小谷俯瞰

 南小谷駅から国道148号線を北1キロほど進み保育所前交差点で右折し、 宮本橋を渡り、大糸線の踏切を渡ります。 この付近も有名な撮影地ですが、ここから道なりに左に曲がり、500mほど進んだ地点で右手に分かれる山道を登っていきます。
 1キロ弱登っていくと右手に火の見櫓が見え、この付近から大糸線、さらには南小谷駅を臨むことができます。
 クルマは火の見櫓付近に1台駐車可能ですが、もし先客がいる場合別の駐車できそうなスペースを探すことが必要です。 作例は2010年6月撮影、作例のレンズは70-200mmズーム+1.4xエクステンダーの280mm。 2023年現在この地区では「棚田キャンプ場」や農家民宿が営業しているため、駐車位置に注意が必要と思われます。

しなの鉄道 北しなの線 北国街道古道俯瞰

 長野県の北国街道は軽井沢町の追分で中山道から分岐し新潟県上越市に至る現在の国道18号線にほぼ沿う旧街道であり、素晴らしい街並み保存を行っている宿場町も多いですが、そうでない宿場町も現代の生活感と古の歴史が融合した独特の風情を醸し出し、ふと訪れ歩いてみたくなる魅力のある旧街道です。  長野県北部の飯綱町にある牟礼宿は武州(=江戸)と加州(金沢)の中間地点となる交通の要所であり、牟礼宿から上越方面に向かうには小玉坂という坂を登っていきますが、その北国街道の道中に俯瞰撮影地があります。
 撮影地へはまず現在の国道18号線の小玉地区に位置する「小玉チェーン着脱所」を目指します。牟礼方面から訪問する場合、小玉チェーン着脱所手前で集落が見えますが、しなの鉄道をオーバークロスで越えたすぐ右手に消防団の詰所があるので手前で右折します。この道が旧北国街道です。600mほど進むと太陽光パネルが見えてきますが道なりに進みます、ここからリンゴ畑を見ながら舗装された山道を登っていくと林に入ったところで分岐があり、「古道と新道の分岐」という案内板がありますので向かって右に進みます。分岐から300~400m進むと道が細くなる個所があります、そこからさらに10~20m進むと右手奥に木々が開けしなの鉄道の線路が展望ができる場所があり、そこが撮影地となります。この辺りは「観音平(かんのんびら)」と言われ撮影地手前の右手高台には街道周辺に据えられていた馬頭観音等の石仏が集められ並んで鎮座しております。
 撮影地まで牟礼駅から徒歩約40~50分、国道18号の分岐点からは10~15分。この区間の北国街道は急勾配かつ道が狭く駐車スペースの問題もあるため、あまりクルマの通行はお勧めできません、特に古道分岐以降は軽トラやジムニーといった車高の高い軽四駆のクルマでなければ通行は難しいと思われます。 また、この区間の線路は北東から南西に伸びており、撮影位置は南西側になります。そのため先頭車両前面に陽が射すのは季節により変わりますがおおよそ午前遅い時間が順光となります。レンズは中望遠以上の焦点距離のレンズをお好みで。作例のレンズは70-200mmズームの125mm。写真上部の山は斑尾山になります。
なお、帰り道の林から抜けたところの下り坂の光景は絶景で、付近に設置されている案内板にもありますが、長野市との市境に位置する髻山(もとどりやま)の可愛らし気な姿も見えます。


右の作例は夏の陽の高い時期の作例です。レンズは70-200mmズームの165mm。


右の作例は紅葉時の作例で列車は上り軽井沢リゾート2号です。レンズは70-200mmズームの160mm。

しなの鉄道 北しなの線 信越大橋俯瞰

国道18号線の長野県・新潟県境に位置する信越大橋西側の歩道から東北電力の池尻川発電所付近を臨む俯瞰で、JR信越本線時代から著名な撮影地であります。この日は素晴らしい雪景色になりましたが車道は除雪車が行き交い、歩道は全く除雪されておらず膝近くまで潜る大雪で、立ち位置はあまり吟味できませんでした。
なお撮影する際の立ち位置は 国道18号線のライブカメラの撮影範囲に含まれているので、撮影者の居る居ないの確認が可能です。 駐車スペースは信越大橋の長野県側の駐車帯を利用します。なお、トイレは信越大橋の新潟県側の駐車帯に所在します。
レンズは70-200mmズームの135mm。

飯山線 壁田城趾俯瞰

飯山線の有名な俯瞰場所に行ってまいりました。 詳細は記事出来次第ご案内したと思います。
レンズは100-400mmズームの400mm。

信越本線 米山俯瞰

米山駅北の米山第一トンネル上にある聖ヶ鼻(ひじりがはな)の展望台付近から撮影できます。 背後にうっすらと見える山は立山連峰で、冬の快晴時は美しいそうです。
展望台には駐車スペースが充分あります。
写真は特急「北越」、新潟車両センターの485系K2編成です。レンズは155mm。

北陸本線(現 あいの風とやま鉄道) 市振俯瞰

新潟県最西端の糸魚川市、市振玉ノ木地区の高台からの俯瞰です。
市振駅の西に位置する道の駅「越後市振の関」より500mほど西にある玉ノ木公民館の隣の児童公園から 背後の法面に階段が続いているのでしばらく登ると法面の上に出ます。 さらに遊歩道が山の上まで続いています。この付近にてお好みで撮影できます。 ところでこの撮影地は過去大規模な地滑りが起きたところで、この法面や下の児童公園は 災害跡を整備してできたもののようです。この事実を知るとちょっと神妙になってしまいます。 山の上には下にある神社の鳥居もあります。
クルマは道の駅に停めて、少し歩くのがよいでしょう。

只見線 入広瀬破間川俯瞰

入広瀬の市街地2~2.5キロ南の山の細尾根上からの俯瞰。只見線ですが新潟県側なのでこちらに掲載します。 詳細は記事出来次第ご案内したと思います。
レンズは24-70mmズームの42mm。










inserted by FC2 system